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これまでの有限会社は、「特例有限会社」となります。

新会社法の施行後は、新たに有限会社を設立することが出来なくなりました。

従来の有限会社は「特例有限会社」として存続できます。有限会社法が廃止されましたので、既存の有限会社は新法上の株式会社と一体化されました。これにより、法律上は「特例有限会社」は株式会社であるという複雑な関係になります。

「特例有限会社」は新会社法の特例として、期間制限なしに存続することが認められています。


 


「特例有限会社」の運営上の変更点

「特例有限会社」は、法律上は株式会社です。
「特例有限会社」は、これまで通りに有限会社を名乗ることが出来ます。
登記上も有限会社です。また、公示の義務や役員の任期も定めはありません。

法律上は株式会社であるため、これまでの有限会社社員総会は、株主総会に変わります。翌期の役員報酬などを決める議事録などで注意が必要です。「特例有限会社」は、法律上は、あくまでも「株式会社」の一形態として、その存続が認められるため、既存の「定款」の文言は、「株式会社」に準じて、次のように読み替えた上で、原則としては、「株式会社」の規定が適用されるます。

定款の読替

新法施行前
新法施行後
社 員(出資者)
株 主
持 分
株 式
出資一口
一 株
社員名簿
株主名簿
社員総会
株主総会

上記は、定款の「読み替え」ですので定款変更を行う必要はありません。

■ 「特例有限会社」の存続メリット

1.役員は、取締役の任期制限がない。
2.会計監査の義務付けがない。
3.計算書類の公告義務が免除されます。
4.新規での設立が出来ない会社形態という意味で貴重。

■「特例有限会社」のデメリット

1.取締役会・監査役会・会計監査人・委員会・会計参与は設置できない。
2.公開会社となることは許されない。
3.総会の特別決議を要する事項については、賛成決議の要件が加わる。
4.株式交換や株式移転ができない。

■主な変更点

1.社員の総数は50人以内という員数制限が撤廃されました。
2.定款に公告に関する事項が記載事項となりました。
3.定款に資本の総額、社員の住所、氏名、各社員それぞれの出資口数、出資一口あたりの金額を記載しないことになりました。
4.発行可能株式数が定款記載事項となり、増資時に発行する株式数が発行可能株式数を上回らない場合、定款変更が不必要になりました。
5.社債、新株予約権を発行できるようになりました
6.新株発行で、払込価格または現物出資価額の半分までを資本金に組み入れず、資本準備金に組み込むことになります。
7.株主資本等変動計算書ならびに個別注記表の作成が義務付けられました。
8.会社更生法の適用を受けることができます。
9.「特例有限会社」が存続する形の吸収合併および特例有限会社を事業承継会社とする会社吸収分割はできません。

 


株式会社への移行手順

■移行手順

定款変更の株主総会決議

・定款を変更してその商号中に「株式会社」という文字を用いる商号に変更する。

「特例有限会社」の解散登記

商号の変更後の株式会社の設立の登記

株式会社に移行することでの変更点

1.取締役や監査役の任期を設定
2.取締役や監査役の任期が満了するごとに役員変更登記が必要
3.決算公告の義務

※株式会社のメリット、デメリットは 株式会社をつくる を参照してください。

 


特例有限会社か、株式会社か

これまで、有限会社から株式会社に変更するためには数々の要件のクリアと負担が必要でした。

新会社法の施行によって株式会社への変更が容易になり、より社会的信用の高い株式会社になることが出来ます。株式会社形態を望みながら様々な事情で出来なかった方や、今後も事業の発展を目的とする方は、すぐに変更すべきです

これに対して、特に事業の発展を望まず、株式会社に移行することで生じる役員の任期や決算公示などを嫌う方は特例有限会社で存続すべきです。

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