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法人成のメリットとは

個人事業主から法人を設立することのメリット。

1.法人であることで、社会的信用の向上。
 →一般的に個人事業よりも信用があります。
2.社会保険への加入。
 →一人でも社会保険に加入できます。
3.役員の給料も損金となり、給与は給与所得控除を受けることが出来る。
 →法人成が節税になる理由です。
4.青色申告で、欠損金を7年間繰り越し控除出来る。
 →先行投資型の事業に有利です。
5.役員でも退職金が支給できる。
6.有限責任である。
 → 株主や出資者には出資額以上の責任はかかりません。合名・合資会社は無限責任です。
7.株式の発行で外部資金調達=増資が出来る。
8.社員の意識も高まり内部も活性化する。

考えられるデメリットは

1.交際費課税により、全額損金とはならない。
2.株式会社は役員の改選登記が必要
3.設立登記費用が掛かる。
4.赤字の場合でも、給与には源泉所得税が発生する。
5.会計帳簿が複式簿記で、決算書や申告書が複雑。
6.赤字の場合でも、都道府県税、市町村税の均等割額を納付する必要がある。

 

 
個 人
法 人
開業の手続き
税務署に開業届を提出するだけ。

法務局へ、法人の設立登記を行い登記完了後に設立届けを税務署と地方自治体に提出

定款認証
なし 必要
登記申請
なし 必要
経理処理
簡易な帳簿でもOK やや難しい。複式簿記で帳簿を付ける
申 告
所得税の確定申告。 法人税の確定申告。
申告書は複雑で、通常は税理士に依頼する。
税 率
所得税 法人税

所得900万円以下・・・20〜33%

他に、住民税・個人事業税

所得800万円以下・・・22%

他に地方税、事業税

■「法人成」を何故行うかを考える。

個人事業から法人組織に「法人成」する理由として、一般的に言われて来たことが節税効果です。
しかし、税法の改正によって節税効果を十分に受けるためには数々の要件をクリアする必要があります。

節税効果が今までよりも薄れたから「法人成」しないというのは如何なものでしょうか?

そもそも節税効果を期待すると言うことは事業として伸びていると言うことです。赤字であったり、将来性のない事業であれば節税は必要ないものです。伸びている事業を更に飛躍させるために、社会的信用も高く、数々のメリットのある株式会社の形態に変更して資本増資や優秀な従業員を雇用し、更なる事業拡大を行っていくことが事業家の努めです。

 


 


法人成は節税になるのか?

法人成による節税効果を検証してみます。

前提条件

 →特殊支配同族会社に該当しない。
 →個人事業で、所得金額を1000万円。所得控除額を60万円と仮定します。
 →法人の計算で、個人事業による所得1000万円を役員報酬で取ったと仮定します。

■個人の場合の所得税額

 →1000万円−60万円=940万円 税率30% 控除額123万円  
  所得税額 159万円を納付します。

■法人で1000万円の役員報酬を取った場合。

 →給料額 1000万円から給与所得控除 220万円を差し引き、課税所得は780万円  
   所得控除額は、個人と同じく60万円

 780万円−60万円=720万円  税率30% 控除額123万円
 所得税額  93万円

 上記の計算で、個人事業主で1000万円の所得を申告した場合と、法人で1000万円の役員報酬を受け取った場合の単純計算では

 159万円 −93万円= 66万円が節税になった計算になります。

 ※特殊支配同族会社に該当する法人は計算方法が異なります。
 ※実際は、社会保険料負担や法人地方税の均等割額の納付などが発生します。
 ※上記の計算は、簡単なシュミレーションで個人の所得控除額などで税額は異なります。

 

但し、逆の場合 赤字の場合は

個人の場合、赤字では所得税額は掛かりません。法人では、赤字でも法人地方税は、毎年7万円くらいの負担はあります。また、役員報酬に掛かる個人所得税は発生します。節税だけを見た場合の法人成は、今後の事業の見通しや事業計画を十分に検討して行ってください。

また、特殊支配同族会社に該当する法人は、業務主宰役員に対して支給する給与の額のうち、給与所得控除額に相当する部分の金額は損金の額に算入されませんので、節税効果は期待できません。

 


お勧めする会社組織

■SOHOや副業で法人形態だけを希望する場合

 → 登記費用も株式会社に比べて安価で、設立後の手続きも簡単な 合同会社 がお勧めです。

※合同会社のメリット、デメリットは 合同会社をつくる を参照してください。

従業員も雇用して、事業の拡大を図りたい場合

 → 将来の増資や株式上場も視野に入れて 株式会社  がお勧めです。

※株式会社のメリット、デメリットは 株式会社をつくる を参照してください。

 


最初から法人で起業する

個人事業から始めて、軌道に乗ったら法人成しようと考える起業家は多いのですが、事業には人脈と信用が重要です。

個人レベルで十分な在宅ワークや副業もあります。
しかし、起業してから後、事業を拡大の為に最初から法人として起業することは、早く軌道に乗せる為には重要な選択肢となります。

実際に事業を始めますと、法人しか取引を行えないとか、法人しか許可が下りないとか、多岐にわたる制約が多いことに驚かされます。個人でも法人でも、やることは同じです。であるならば、少しでも有利に事業展開が出来る形態を選択すべきです。事業には危機管理も必要です。「もしも」の場合に備えて有限責任である会社形態にしておくことも考慮すべきです。



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